第157話 炎上さんの思い(2024年3月)

1日140文字、ツイッターという公開日記を始めて13年、初めて炎上なるものに遭遇した。それも人に言わせると歴史的大炎上、8000万回も見られたそう。ドイツの人口と一緒らしい。自分の事は自分が一番分からんゆえ何も言えんけど、僕は時代がズレてる...

第154話 沁みてた説教(2021年12月) 4KB

中学から通い続けた床屋のオヤジが店をやめ2年になる。一時やめたかやめてないのか分からない時期があって、オヤジが死ぬまで浮気はしないと急場をしのぐバリカンを買った。で、嫁に刈ってもらい、あれよあれよと2年になる。その嫁が「あー失敗したー!床屋...

第152話 K老人と葬式(2021年9月) 7KB ☆

テニス仲間のK老人が亡くなった。78歳だそう。高校まで南阿蘇で過ごし、それから製鉄の仕事で北九州や大分を転々とし、定年後に南阿蘇へ帰ってきたらしい。それからは軟式庭球の老人として有名だ。地元に恩返しがしたいという事で中学校のソフトテニス部コ...

第151話 気になる気の話(2021年5月) 4KB

幸せ研究家は自分が幸せになる事ばかり考えてる。で、中間報告をしたい。幸せの要諦は気の具合にあると思ってる。気と言っても気功とかスピリチュアルの氣とは違い我々が何気なく使ってる気分の気だ。人間には生まれながらに備わった陽気陰気のレベルがあって...

第150話 老人の日本語(2020年5月) 5KB

物事を複雑にしたがる人には必ず裏がある。税務と労務を見るといい。難解な日本語の羅列で物事を複雑にし、そこに仕事を作り、役人が天下る仕組を作った。何と頭がいいのだろう。いいのか悪いのかよく分からないぐらい頭がいい。更に言いたい。ポッと出の横文...

第148話 昭和の残像(2019年12月) 7KB

男はつらいよ50周年を記念して過去の名作を映画館で上映するという企画がある。が、それは東京大阪の話で田舎の人間は行けないぞって思っていたら福岡でやるという情報を得た。それも昭和21年創業の古い古い映画館の一番小さなホールでやるらしい。「なに...

第147話 めくらのおっちゃん(2019年11月) 4KB

ふと思い出し、ムダにイライラしている。小学校の頃、通学路に「めくらのおっちゃん」と呼ばれる目の不自由なおじさんがいて飴をくれるからしょっちゅう遊びに寄った。それがなぜか地域の問題になって学校でビンタ三発打たれた。一発目は「めくらのおっちゃん...

第146話 Sさんの着地(2019年8月) 5KB

言葉ってのは凡そ嘘だ。行動のみを抽出し、本質の理解に努めないと近々痛い目にあう。呑み友達のSさんはメチャクチャ喋る。特に呑み始めると本人も理解できない愚痴を延々発す。相手が聞いてようが聞いてまいがそんな事はどうでもいい。これは心にたまった澱...

第141話 嫉妬した死に様(2019年1月) 9KB

男はつらいよ、寅さんファンのお父さんが亡くなった。同級生の父親で学生時代からお世話になってるから四半世紀の付き合いだ。その家は常に門戸が開いていて、家人不在であろうと勝手に上がって先に呑んでもよい家で、ハッキリ言って自宅より居心地よかった。...

第133話 合わない二人(2017年12月) 4KB ☆

その人は経営支援、つまりはコンサルタントで飯を食ってるらしい。ある呑み会で席が隣になり、間を持たせるため無理矢理話しかけた。話せば話すほど嫌な奴だと思った。横文字連発で経営が何たるかを語り、机上の空論を流暢に披露、人の理屈をバカにした。向こ...

第128話 長さんとタコ社長(2017年4月) 8KB

長さんという高専時代の友がいる。そんなに一緒にいる気はしないけど、ふと昔の写真を見たら、嫁と付き合う時も、プロポーズの時も、長女の出産の時も、お宮参りの時も、幼稚園の運動会も、長女の立志式も、先日開かれた親族総出のお祝いにも長さんが写ってい...

第124話 寂しがりシンパシー(2016年12月) 11KB ☆

知らぬ老婆から電話があった。自分の心音がうるさくて眠れないと言う。「それはカラクリ屋じゃなく、かかり付けの病院に言われた方がいいのでは?」「病院はうち合っちゃくれん」「何かこうやったら良さそうってアイデアをお持ちですか?」「体に電気を流して...

第112話 腰痛物語(2015年12月) 15KB

四十路手前に膝を痛めた。パキパキ、コキコキ鳴り出して、鈍痛走って膨らんで、次第に曲がらなくなった。病院へ行き、レントゲンを撮り、水を抜いてもらった。軟骨がすり減って炎症を起こしているらしい。この病院は消防団の先輩が勤めているから選んだ。整形...

第109話 消化試合の鬼(2015年7月) 4KB

ソフトテニスで中学生のコーチをしている。その日は中体連の県大会。空き時間があったので、何か面白いものはないかと、フラフラフラフラ歩いていると聞き捨てならぬ日本語が聞こえてきた。「頼んだぞ!消化試合の鬼!」少年たちは泣いていた。送り出す二人に...

第106話 客人去り難し(2015年3月) 15KB

知らぬ人から手紙が来た。「一度会って話がしたい」と言う。全国ネットのお笑い番組で私を発見したらしく、すぐさま筆を執ったそう。話したい内容については一切触れてなかった。兎にも角にも筆を執ったという事実、そして会いたいという念が綴られていた。す...

第104話 老若男女髪雑記(2015年1月) 9KB

幼少より我慢できない笑いがある。ハゲである。「ハゲデアル」と書いた時点で喉元まで熱い何かが込み上げてくる。活字の時点でイエローカード。声に出したらレッドカード。隠そうものなら即終了。ハゲは反則極まりない。私のハゲ初見は祖父であった。本田宗一...

第102話 ごめんよ青春!(2014年11月) 7KB

子供が好きだ。子供というより、煌いてる人間が好きで、そういう風に人生を終えたいと常々思っている。煌きは雑念なき本気に宿る。つまり生きものとしての本能や反射であり、そういう溌剌としたものを常に感じて生きていたい。が、娑婆を生きるという事は生き...

第93話 美術とは何ぞや?(2014年2月) 12KB

美術の人がやって来た。申し訳ないが最初猛烈に警戒した。阿蘇にはアーティストと呼ばれる人が多い。色んなアーティストと呑んだが、みんな言ってる事が意味不明で、やたら横文字を使いたがった。先日メーカーフェアというモノづくりの祭典に参加した時もアー...

第90話 回転寿司にて(2013年11月) 7KB ☆

凄い集団が来た。回転寿司に文明拒否の四人組である。昨今の回転寿司はタッチパネルで注文が普通だが「そういうモノは一切やらん」と老年四人組は言う。「ここに写真付きのメニューがあるじゃない!これで注文するわ!」四人組、頑として引かない。「そう言わ...

第89話 末っ子天王山(2013年10月) 13KB

思い込みで憧れている。「末っ子ってどんな気分で世の中を見ているのだろう?」末っ子が好きだ。好きだから嫁も末っ子、親友も末っ子、末っ子は気分がいい。彼らに共通するのはテキトー。感じで書く適当とは違い、カタカナで書くテキトー、つまり森羅万象を右...

第84話 Nの話(2013年3月) 8KB ☆

Nという地元の友がいる。むろん呑む。酒癖はいい。暴れもせず説教臭くもない。ただ呑み過ぎると魂が飛ぶ。十代半ばNと頻繁に呑み歩いた。Nは呑み過ぎて寝ると意味不明な言葉を発して飛び起きる。次いで壁に向かって喋り出す。(座敷わらしでも見えるのか?...

第83話 地域の子(2013年2月) 8KB

「ま!待てい!」小さい其奴に拳固の一発でも食らわせねば気がすまぬ。が、動けない。三度目であった。今回は隣村のスーパーで買い物中、不意に、そう、芯から無防備な状態でやられてしまった。その時、私の目線は惣菜にあった。頭の中も惣菜の物色一つで余念...

第82話 呑みに合う人アホな人(2013年1月) 7KB

好みに寄る話だが呑みに合う人がいる。私の場合、兎角アホがいい。アホとは何か。その言葉を手元の辞書で引くと、 (形動)知能が劣っているさま。また、そのような人、行動。おろか。たわけ。ばか。 つまり最強のけなし言葉として君臨している。が、それは...

第80話 鈴木保奈美に惚れた(2012年11月) 7KB

私はTVドラマを見ない。ドラマは妄想の中にあって、それで事足りている。嫁はTVドラマが大好き。国籍問わず日夜見てるがその挙動にドラマはない。妄想も実に冷めていて心の線なるものがあるとすれば定規で引いた真っ直ぐな線が地平の彼方に突っ走っている...

第77話 呑み人逝く(2012年8月) 13KB

7月29日、呑み友達のSさんが不意に逝った。享年63歳。死因は心筋梗塞らしい。メールの受信箱を見てみると7月12日の夜Sさんからメールが来ている。阿蘇地方の集中豪雨を軽く心配されているが、本題は自慢の植木が大雨で枯れてしまった。その事を嘆か...

第72話 女子大生に逢えません(2012年3月) 7KB

私はマジメな技術者だから浮かれてはいない。しかし男である。その点、浮かれてはいないが少しだけ浮いていたようにも思える。なぜなら今、これを書きつつ私は酷く落胆している。高いところから滑り落ち、全身の骨がバラバラに砕けた、そんな感じである。3月...

第70話 渡良瀬川の偉人の話(2011年12月) 15KB

投稿者を未だ発見できずにいるが、昨年末、私が作った「四面おみくじロボット」がナニコレ珍百景に採り上げられた。それから計4回くだらない作品を採り上げてもらっているが、その縁で実に興味深い人を紹介してもらった。「福山さんと似た人がいます、茨城に...

第66話 コスモスにて(2010年11月) 8KB ☆

コスモスといっても花の事ではない。花の名を冠したドラッグストアの事である。熊本県内、右も左も緑色のコスモスが建ち、田舎にもある。関東圏では見ないので福岡発のマツモトキヨシかと思っていたが、出は宮崎らしい。コスモスのホームページを見てみた。ビ...

第56話 教育者A(2009年10月) 15KB

世の中に変わった人は多かれど、こうも変わった人は稀ではないか。宮崎のAさんである。Aさんとの出会いは偶然であった。椎葉村へ行こうと思ったのも偶然だし、近くを通ったのも偶然、看板を目にしたのも偶然、興味がない民俗学になぜか惹かれ、脱線し、Aさ...

第55話 泣けた(2009年9月) 6KB ☆

阿蘇市のスーパーへフラリと出かけた。これといった用事があるわけではなかったが、日曜ではあるし、翌週からは「谷人たちの美術館」で多忙になるため、家族揃って少しだけ離れた場所へ買い物に出かけた。習慣というのは恐ろしいもので、懐かしい風景を見てし...

第54話 汗と涙と男と女(2009年8月) 13KB

あの涙を見ていなければ、私は仕事に走っただろう。7月31日午後、村内放送が流れた。裏山中腹にある地獄温泉で宿泊客が行方不明になったらしく、旧長陽村の消防団は現地へ集合せよという。火事の場合サイレンが鳴るが、今回の呼び出しはサイレンが鳴らなか...

第47話 優しい男(2009年3月) 10KB

多田隈(ただくま)という友がいる。姓も珍しいが、その性格も容貌も珍しい。基本的にクネクネしている。見た目もそうだが、性格的にもクネクネしていて掴みどころがない。多田隈とは中学時代の三年を軟式テニス部で過ごした。中学の三年というのは私の青春に...

第42話 冬の蛍(2008年12月)12KB

12月3日。この日は朝から素晴らしい天気で暖かかったため、子が学校から帰ってくるや近所の公園へ遊びに出かけた。日が落ちるまで遊び、外食をしようと近所を流してみたが、どこも休みで閉まっている。阿蘇の飲食店は気分屋が多い。「仕方がない」という事...

第27話 テレサテンとチンピラ(2008年5月) 10KB

つい先日、テレビでテレサテンの特番がやっていて学生時代の事を思い出した。私は熊本電波高専という元スパイ養成学校の出であるが、その寮の厳しさといったら半端じゃなかった。ほんの一例として寮の風呂を挙げるが、浴室へ入ると入口のところで正座をし、洗...

第25話 政治について(2008年4月) 6KB

集団の中に身を置くならば多かれ少なかれ政治というものに触れざるを得ない。永田町の政治は遠いところでやっているけれども必ず身近なところに落ちてくるし、近所の密室でやってるそれも必ず我身に降ってくる。しかしこれらは知らんふりさえしていれば一部の...

第21話 見とれる爺様(2008年3月) 5KB

庭の最も目立つところにひどく年老いた梅の木がある。引っ越した当初、夫婦揃って枯れ木と思い、地元の人に切ってもらおうとしたところ、「こん木は生きとりますばい。それにカタチんよか。もったいなかですよ」そう言われ、ほっといたら花が咲いた。咲き誇る...

第20話 歌う爺様(2008年2月) 5KB

氷点下8度、凍てつく寒さの中、「えいや」と布団を飛び出し、いつものように家族五人で食卓を囲み、それから温泉へ向かった。最近は仕事前に温泉へ行くのがマイブームで、いつもは次女が付いてくる。しかし今日は保育園で交通教室なるものがあるらしく、女衆...

第18話 鉄道ファンと私(2008年1月) 9KB

数日前、飲み会のお誘いを受けた。夢挑戦プラザという熊本県が支援している歳若い企業連の新年会で、熊本市でやるという。むろん承諾した。飲む事に対する欲は減少の一途を辿っているが、飲み会へ欲は愛へと昇華し、その程度は増加の一途を辿っている。何か障...

第12話 そっけんがら(2007年7月) 9KB

「そっけんがら」この文字列が何を意味しているか…、分かる人はまずいまい。熊本出身の私でさえ、その漁師言葉に首を傾げた。この言葉、「だから」を意味する柳川地方の漁師言葉である。使用法はこうだ。「明日は台風がくってったい。そっけんがら、遊びたく...

第10話 三十路入り(2007年5月) 5KB

私事であるが、5月15日、晴れて三十路を迎える。この極めて微妙な節目の日を大抵の人は恐れ慄くが、こと私に至ってはちょっぴり嬉しい。半年ほど前、某有名企業を訪れた時、こんな事があった。ある上役と商談ルームで真面目な話をしている折、若い女の子が...

第7話 思い出した風流の話 (2006年10月) 8KB

私の知り合いに松尾芭蕉のような人がいた。知り合いと言っても一度しか会った事がないし年齢は不詳。ただ北海道在住という事だけが分かっていて、何度か手紙の交換をした。見た目は芸術家風の老人である。白く豊かなヒゲが顔の下半分を覆っていて、頭はツルツ...

第6話 男の苦悩 (2006年9月) 5KB

男という生き物は女の変わり目に必ず苦悩するものだ。例えば父親。少女からレディーに変わるその数年、「足臭い! 寄るな! 見るな! 洗濯物は別!」己のエキスから変異した、その可愛い可愛い娘に罵倒され、(なぜ?)眠れぬ日を過ごさねばならない。その...

第3話 人柄の話 (2006年6月) 4KB

普通なら腹が立つ事も、(あやつならしょうがない)そう思える奴が稀にいる。これに対し、(お前のやる事なす事、全て腹立つー!)そんな奴も稀にいる。相性も多少はあろうが、すごい奴は大体がすごいと思っているし、そんな奴は大体がそんな奴だと思っている...

第2話 学ぶといふ事 (2006年5月) 5KB

柳川に越してき、五ヶ月が経った。蚊が多い事と水の不味さには辟易するものがあるが、こと「学び」というものに関しては、(他の土地の追随を許さないのではないか?)柳川に関し、そういう感想を抱いている。図書館の充実ぶり、講習会の多さ、古文書館の設置...