第88話 メイカーフェアとアクセス数(2013年8月)

メイカーフェアというものに誘われた。今もって詳細を理解してないが作る人のお祭らしく世界的なイベントらしい。
お祭が好きである。展示会が好きで色んなところに出展した。例えば「機械要素技術展」これは加工品や機械部品の業者がズラリと並ぶ。例えば「モノづくりフェア」これは九州の業者がほどほどに並ぶ。例えば「くまもと産業ビジネスフェア」これは熊本の業者がちょびっと並ぶ。同じテーマでも地域や規模で十展十色。
「メイカーフェアとは何ぞや?」
誘われて興味が湧いた。
何度も言うが私はお祭が好きなので誘われたら基本出たい。が、業者の展示会は出展料が30万円ぐらい必要で、交通費だ何だ色々合わせるとやはり個人の出展は厳しい。よって誘われた後「補助金があれば出る」と公募に名乗りを上げているが、うちの場合、出すモノがヘンだけに申請書すら受理されない。
「おたくの製品は補助金の主旨に合いません」
そういう理由で三年連続門前払いされた。合わないはずがない。モノづくり関係の補助金である。うちはモノづくり屋。モノづくり屋がなぜモノづくり展示会に合致しないのか。腹立つけれど門前払いする行政の気持ちもちょっと分かる。阿蘇カラクリ研究所は名前がふざけている。更に作っているモノもふざけている。公金を投入する対象として客観的に面倒臭い。それは分かっている。分かっているが本気で行きたくて本気で困っている。だから毎年申請している。そして、どこが認定されたか毎回チェックしている。泣きたくなる。いつも同じ顔ぶれで、これじゃ行政旅行である。
公金というのは本当に面倒臭い。厚いしがらみ皮膜の中にそれがあって、皮膜に同化しなければ僅かなそれにも手が届かない。どうにかしたい。熱意のドリルでもって風穴を開けたい。が、それをやるには膨大なエネルギーが要る。それも文系が発する政治的エネルギーが必要で、理系の私は極力それに触れたくない。申し訳ないがその仕事は定年後のエネルギッシュ団塊に任せたい。現役世代は良いモノ作りに邁進するのが正しい理系のカタチだろう。
さて、メイカーフェアである。
今までのそれと何が違うのか。最も大きな違いは出展者が業者でなく個人(メイカー)に寄るところらしい。私を誘ってくれたのも(主催団体の人ではあるが)個人で、血の通った肉声を私個人に頂いた。文書番号が打ってある書類を一斉メールでピューッと送るタイプとは違っていて何となく嬉しかった。電話も頂いた。内容を説明してもらった。
「ヘンなモノでも絶対に浮きません!それがメイカーフェアです!」
熱い断言も頂いた。
メイカーフェアには色んな魅力があった。出展料無料。机は会場が用意。ヘンなモノ大歓迎。開催日は土日。客層はモノづくり好きな一般。聞けば聞くほど私に向いてるように思えてきた。私はスーツの客が苦手であった。と、いうのも前述の業者向け展示会に来る客は行政と怪しげな商社が半分くらい占める。その特徴はやたら名刺を配りたがる。名刺は貰ったら返さねばならない。この暗黙ルールが苦痛で、向こうは会社支給の名刺、減らせ減らせとジャンジャン投げてくる。こちらは自費で作った名刺、興味のない人に渡してもヘンな電話が来るばかり。百害あって一利なし。名刺対策は毎度深刻で本気で困っていた。が、今回はいい。土日だから名刺配りもいないだろう。モノづくりのお祭を芯から楽しめるに違いない。
そういう訳でメイカーフェアに出展する運びとなった。出展場所は山口市中心部。中国道や山陽道は頻繁に通るが街中を通った事がなかった。この街は中心に温泉街を持っていて湯田温泉という。
「そうだ!家族旅行を兼ねてみんなで行こう!」
提案してみた。が、一人として行きたがらず目も合わせてくれなかった。ゆえ、嫁だけ引きずり込んだ。子供を実家に預け、夫婦水入らずの旅行となった。
展示会の準備は出発二日前に取り掛かった。モノが動く事をチェックし、一部壊れていたモノを修理した。次いで買ったばかりの中古セレナに積めるだけ積んだ。製作物の半分も積めなかったが個人の出展では多過ぎるらしい。「持ち込み過ぎ」と注意された。一つの長テーブルに乗るぐらいが丁度良いらしい。結局、会場の隅っこに長テーブルを三つ用意してもらい、そこだけ照明を落として陳列した。風紀を乱すモノは見えないぐらいが適当という会場の配慮で最も暗いエリアとなった。
会場には前入りした。業者の展示会では前入りし半日程度準備するのが普通であった。が、メイカーフェアでは前入りする人が少なかった。やはり当日チャチャッと準備出来るモノぐらいがメイカーフェアの常識らしい。
スカスカの状態で撤収し、当日遅めに会場入りすると右も左もてんやわんやであった。つられてこちらもバタバタした。そうこうしているうちにメイカーフェアが始まった。いつの間にか始まっていた。この感じも業者の展示会とは違っていた。さすが個人の展示会、色んなものが自由であった。
一息吐いて会場を見渡した。埋まって分かったが明らかに私のブースは浮いていた。皆、展示物に理由と説明があった。アソカラだけ意味不明であった。色んな人が作った理由を聞いてきた。
「理由はないです、作りたいから作りました」
「は?」
私の答えは一定。客の反応は様々。怒る人、笑う人、写真撮る人、お披露目の醍醐味はまさにそこであった。
私を誘ったYさんが現れた。このYさんも開口一番「目立ちますね」と言った。「全く浮かない」と胸を張った人が目立つと言ってしまうほどアソカラブースは浮きまくりであった。が、既に手遅れ。このままゆくしかなかった。
展示物は合計10点用意した。



コミカルおみくじマシーン「アソカラスイッチ!」
子供ウケが良いのでこれを主役にした。相変わらず人気があり何度もやりたがる子が続出。担当は嫁。最初は人当たり良かったが後半子供にキレていた。私は一部の親に腹が立った。「一人一回」と言ってるのに「無料だから何度もやれ」と子供の背中を押していた。その親に大凶が出た時、手を叩いて喜んでしまった。



リアル3Dテレビ「悪雄」
心臓に悪いので展示だけにしておくつもりだったが多くの人が見せろと言うので裏からリモコンで動かした。笑う人、腰抜かす人、怒る人、色々いて百人以上がバカにした。「ギャー」と叫び、後ろに吹っ飛んだ青年もいた。彼は息を荒げて「カ・イ・カ・ン」と言い、思いっきりスベッた。逆に無言で眺め「ふーん、そういう事」言い捨てた少女もいた。これは笑えた。色んな人がいて人間の多様性を感じた。



現代版イエスノー枕「エロ助」
予想以上に子供が食い付き親を困らせた。
「ねーこれなにー?どーつかうのー?どーなるのー?」
粘る子供。困る母親。聞いてないフリをする父親。母は父に説明を求め、父は目を逸らした。と、その瞬間、母親は胸を張った。そしてこう言った。
「お父さんを受け入れるかどうか、このロボットで決めるの!」
私は腹を抱えて笑ったが母親の顔はシリアス。父親は走って逃げた。直前に何かあったに違いない。重いテーマをエロ助に向けられちゃ困る。子供も困っていた。



時報ロボ「ボブジー」
意外に人気があった。ボタンを押して「ジャパーン」と動くだけだったが大人も子供も笑ってくれた。押され過ぎて疲労骨折し、終了間際動かなくなった。一人、マジメそうな青年は二日で50回ぐらい押した。何がそんなに気に入ったか聞いてみると、
「なんでやねんって突っ込まれているようで嬉しい、家に欲しい」
蚊の鳴くような声でそう言った。嬉しかったけど気持ち悪かった。若いんだから別のモノに興味を持った方がいい。



デュエットロボU「骨まで愛して」
壁に立て掛け、記念撮影に活用頂いた。怒る人が数名いた。
「工業製品はもっと意義のある事に使え!このガラクタはもったいない!」
通りがかりの団塊に叱られた。意義ばかりを追求する社会がどういう風になるかはご承知の通り。
「先人の技術でありがたく遊ばせて頂きます」
頭を下げたが無視された。



リアルに鈴を鳴らす「シャンシャンマシン」
用途を聞かれたので「例えばクリスマスに動かすと本当にサンタが来ているような錯覚を覚える」そういう風に説明したら「この機械を持って遊びに来て下さい」と名刺を貰った。近所の人かと思ったら名刺にはイスタンブールの住所が。歌のように飛べればいいが飛べず行けないイスタンブール。



酒混ぜ機「好きに揺れてU」
老人に「1万円で売って」と言われた。何に使うか聞いたら入院中の嫁を撫でるそう。エロい意味の撫でるじゃなく不安な人は撫でてやらねば眠れず、老人は家に帰れないらしい。なるほど。用途的には使えそうだが1万円じゃモーター代にもならない。残念無念。



ハンドプレス用ベンダー「チョッカ君」
1個ぐらいマジメなモノを置いとかないと何屋か分からないので置いてみた。100人に1人ぐらい興味を持って使い方を聞いてくれた。マジメに説明したら、
「なーんだ、マジメかよー」
ガッカリされた。が、300人に1人ぐらい猛烈に食い付く人がいて、素材とか焼き入れの仕方とか聞かれた。自作するらしい。さすがメイカーフェア。



大警戒マシン「イジリー太陽」
最初は前に出していたがスタッフから引っ込めるよう指示を受けた。子供が多いので「怖いモノ」と「エロいモノ」は御法度だそう。

ところでエロといえば隣のブースの大学教授は色気ムンムンであった。ムンムン先生の展示物が圧縮エアを利用したパフパフという機械で何だかエロい組み合わせであった。説明を聞いたらパフッと飛び出す空気が頬を撫でて気持ち良いらしい。やはりエロかった。
ちなみに会場スタッフは何度も何度もやって来た。上の2点を引っ込めた後、「音を小さくして」そう言ってきた。小さく。更に小さく。何度もお願いに来た。音が消えるのが怖かった。音のないアソカラブースは魂を失うだろう。これらのモノは音が鳴る事で「楽しませたい」という存在意義を持つ。
「このへんで勘弁してくだせい!」
「分かった!じゃ、もう少しだけ!」
「これ以上小さくすると!あー!恥ずかしー!」
ヘンなモノはヘンで通さねばならない。ヘンなのに沈黙は犯罪であった。
さて・・・。
アソカラブースは意外にも盛況で他を見る時間が取れなかった。終了間際になってふらり一周した。スマホを使った弱電系とデザイン系の出展が多いように思われた。共に最も苦手な分野で一つも質問ができなかった。
初日終了後はホテルの宴会場で出展者交流会があった。嫌がる嫁を強引に連れて参加した。私はこういう場が苦手な上にアーティストが持つ独特の雰囲気で胃が痛くなる症候群であった。嫁がいないと心細かった。二人で話しかけられるのを待った。こういう場において「待つスタイル」は最低最悪の呼び声が高い。攻めを知らぬこのチームはキーパー二人で座って待った。何人か話しかけてくれた。嫁も私も逃げ腰でフンフン頷いた。が、全く理解できなかった。
思い込みで申し訳ないが、変わったメガネをかけた細身の兄ちゃん、志茂田景樹っぽい服装の人、男か女か分からない人、これらアーティストっぽい人は見ただけで警戒してしまう。名刺を貰ってもディレクター、プロデューサー、エグゼクティブなんとか、チーフなんとか、カタカナばかりで意味不明。発する言葉も横文字が多くて全く拾えなかった。
交流会の出席には一人4000円の会費が必要だった。元を取ろうと嫁は食に走った。立食バイキングであった。が、料理が少なかったらしく瞬時に尽きてしまった。会場では女衆が総立ちで怒っていた。「これじゃ話すに話せない!」と立腹されていた。食と会話は関係ないと思うが気分の問題で凄く重要らしい。勉強になった。
プリンタメーカーの営業さんと長く話した。仕事の話はあんまりせず、東京のキャバクラ事情で盛り上がった。その後、デイリーポータルZというネット新聞の編集者と話した。デイリーポータルZを私は知らなかった。
「くだらない記事を載せてます!いずれ取材に行かせて下さい!」
編集長に名刺を貰ったのでサイトを見てみると本当にくだらなかった。が、編集上手で面白く、少しハマってしまった。このレベルに応えるのは難しい。難しいが、同じ「くだらない」に生きる者としてギャフンと言わせたい気分もあり、良い刺激となった。
編集長は場に不慣れな私たち夫婦のために色んな人を紹介して下さった。畳で楽器を作る人、箒で楽器を作る人、ヘンなモノを作る人には同類が良いと思われたのかもしれず、そういう人ばかり紹介された。ヘンな人の集まりは斬新で楽しかった。が、嫁は少々退屈なようで「風呂に行く」と言い出した。嫁はモノを作らない。食も足りず少々苛立っていた。風呂に入った後、定食屋で飯を食い直し、上機嫌でホテルに戻った。
ところでメイカーフェアには追っかけがいるらしい。似たTシャツを着ている一派がいて何度もブースを訪れては写真を撮って行った。何人かに声をかけたがムチャクチャ早口で何を言っているのか分からなかった。スタッフ数名と仲良くなったので「あれは何?」と聞いてみたらメイクの追っかけらしい。メイカーフェアの興行元がメイクという団体で、メイクのイベントを追っかけてレビューサイトを作るらしい。
追っかけの一人からインタビューされた。
「ポップでカルチャーでアーティスティックなところに共感しました!あなたは全ての作品に動画を作っておられますが、なぜ広く告知しないのですか?知られる事を恐れているのですか?」
「は?」
上のように書いたが「共感」もカタカナ語で「告知」もカタカナ語。知らん言葉が凄い早口で流れるから何度も聞き返してしまった。よく分からぬがとりあえず褒めてくれたらしい。その上で「なぜ告知しないのか?」と聞いてるようだった。
質問の意図が全く分からなかった。私は全力で告知している。告知の末にここに来たと思っているし、知られる事を恐れるならばメディアにも出ない。ゆっくりゆっくり喋ってもらい、じっくりじっくり話を聞いた。彼らは文系のネット民で、彼らが言うには告知・広告の王道というのがあるらしい。彼らは私のホームページと動画チャンネルを見、アクセス数が低い事に驚いたらしい。それはデイリーポータルZの編集者からも言われた。展示会の前にドミューンというインターネットテレビに出た。そこでも言われた。
「なぜアクセス数がこんなに低いんですか?」
真顔で問われたが私に分かるはずがなかった。書く事が好きだし動画を作るのも好きだが、その後、誰が見ようが何人見ようが知ったこっちゃない。
色んな人にアクセス数の事を言われたので調べてみた。例えばエロ助の動画は200ぐらい。高いか低いかよく分からない。低いらしい。イジリー太陽のアクセス数は10000。エロ関係は検索数がハンパないらしくアクセス数に直結するらしい。分からない。この数字が上がると何かメリットがあるのだろうか。
ネット民の話は続く。
ネットで生きる人には告知の王道があるらしい。推測だが、どこか特定の場所に発表し、そのどこかが広告を絡めて告知してくれるのだろう。私は何も知らない。知らないが作ったモノは知らせたい。色んな人に知って欲しいから手作りホームページに載せYouTubeに載せている。それ以外の道は知らない。
追っかけの質問には正直に答えた。すると追っかけ一派はガッカリした。王道を歩かない私を見、意図的に隠れているモノづくり屋と思ったらしい。隠れている奴を見付けたとすれば彼らにとってスクープとなるのだろうか。冷静に考えれば隠れた奴が展示会に出て来るはずない。
「王道って何?どうやるの?どこにあるの?」
気になるので逆に質問攻めしてみた。
「それは誰でも知ってます」
やたら質問するくせに質問されたらムッとする追っかけに腹が立った。
もう一点、これは一派と違うかもしれぬが、やたら写真を撮る少年がいた。一つの展示物を色んな角度から10枚ぐらい撮っていた。つまり私のブースだけで100枚ぐらい撮った。
「君はモノづくりやるの?」
戯れに聞いてみた。少年はニコリともせず、
「モノづくりやりません!好きなだけ!」
目線も合わせず直立不動でそう言った。
「写真は何に使うの?」
「ネットに載せます!」
「載せてどうするの?」
「人が見ます!ネタですよ!ネタ!」
少年は何も作らない。ネタとしてモノづくりが好きらしい。撮り続ける少年に私やモノは見えていない。合わぬ目線の先にはインターネットがあるのだろう。
私も嫁も娘も少年も自分の存在を確認しなければならない。確認する事で人は安心する。自己顕示欲。それは私も持っていて彼らと何も変わらない。が、大きな違いを発見した。私はネット上の数字を欲していない。ネットの世界を信じていない。その点アナログ世代の名残かもしれず、評価は数年後の結果だけ見ている。結果というのはこういうモノを作り続け、載せ続けた事でこういう場に呼ばれたり、出会いがあったり仕事を頂いたり、デジタルではなく過渡期を持つアナログでリアルな反響である。
追っかけは言う。
「数字はリアル!表現の結果は数字が即座に教えてくれる!」
アクセス数は見られた数だから確かに私が求めるリアルな反響の分母になるだろう。が、アクセス数が1億あったとしてもそれがリアルな反響に及ぶかどうか、ゼロとは言わぬが直結しているようには思えず、やはりネットに頼ってない。委ねてない。ゆえ、見られようが見られまいが一向に構わない。ただ求める人に届きたい。
「それはSEO!SEO!エスイーオーです!」
追っかけも叫んだが、それについては過去に何度か勧められた事がある。検索エンジン最適化をSEOというらしい。SEOをやると検索した際、上位表示されるらしい。
「カラクリさんはやった方がいい!絶対効果出ますよ!」
「要らんよ!アソカラが出るのは3ページ目ぐらいでいい!」
「なぜ?」
「アソカラは商品ない!売りたいモノない!作って欲しいの気持ちで商品が出来る!ピュッと探してパッと見付かるようじゃつまらん!探し探して見付かるぐらいが丁度いい!」
追っかけは溜息を吐いた。田舎のオッサンに何を言ってもムダだと諦めたのだろう。彼らがどのような記事を書いたか私は知らない。「追っかけ アソカラ 記事」で検索しても出てこない。もしかしたら呆れて書かなかったのかもしれない。
追っかけだけではない。色々ヘンな人がインタビューに来た。ネット民からすれば私は不思議の塊らしい。ネットを使っているのに遅れている不思議ちゃん。その不思議を解き明かしたく次から次に同じ類がやって来て同じ質問をした。が、私は遅れているとは思っていない。スマホは持ってないが田舎において最先端の雰囲気すらある。ブラインドタッチもできる。
「なぜネット対策をやらないのですか?」
「だから私なりにやってるって言ってるでしょ!それにあなた方の言うアクセス数を気にしてたら理系は死ぬよ!文系はマーケティングが好きだけど理系はマーケティングが大嫌い!作りたいモノを作って理系!以上!よろしくメカドック!」
ネット民は理解に苦しんだ。たまたま聞いてた弱電エンジニアも「それは違う!」と突っ込んできた。隣の嫁は聞いてるフリして昼寝中。理解不能は当たり前。当たり前田のクラッカー。言ってる本人も何を言っているのかよく分かっていない。早口のネット民に何か言い返したいだけなのだ。
今回のメイカーフェアでは大いなる発見を得た。私は遅れているらしい。分かった。遅れている事を認め、遅れている自分を愛したい。しがみ付くのはこの辺で諦め、自分だけの仕事がしたい。
「目を見て話せぬネット民よ去れ!小走りで去れ!ビル影に散れ!俺はゆく!ゆっくり歩く!堂々と作る!ネット新聞をギャフンと言わせるナウいマシンを田舎で作ってやる!」
アナログ・デジタル狭間の男は人の心を見つめたい。時代遅れの男でいい。
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意外と好評だったアソカラブース。




会場の角にエロ助がいた。